読んダラ日記 俺の俺による俺様のためのダイアリー
■2018年10月22日 [書籍の類]
不毛地帯 (5)
  • 山崎豊子
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★★

フィリピンで捕獲してきた住み込みベビーシッターは、少しずつ日本での生活に慣れてきた様子。言葉の壁を心配してたけどムスッコが懐いてるのでヨシ。解放された感がすごい。

んで。不毛な地帯は名残惜しいけど最終巻。副社長壱岐正の石油出ない出ないばぁっ。でも結局出た。俺たちの出世街道はこれからだ、と思った矢先、相場で大穴あけた社長と一緒にさらりと勇退……。あるぇぇ? 終わっちゃったよ。社長も会長も相談役も社外取締役壱岐正もまだなんだけど。ヤングとか学生もあると思ってたのにな。とはいえ、この長編で中だるみもなくずっと面白かったんだから名作だと思う。これはきれいな瀬島龍三。

それにしても、けっこう実り多い話だったよ。どこらへんが不毛なのか。

■2018年10月12日 [書籍の類]
不毛地帯 (4)
  • 山崎豊子
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★★

妻、2年間の育児休業を経て職場復帰。休んでる間にルールが変わって、派遣も社会保険と厚生年金に加入しなきゃいけなくなったそうな。俺は国保&国民年金なのに。なんか負けた。

んで。不毛な地帯の第4巻は引き続き日米自動車提携を進めつつ出世して専務壱岐正。提携話はライバル商社に出し抜かれて潰れたけど、その時には副社長案件になってたから、つまり副社長終了のお知らせ。また勝ってしまった主人公。その勢いで今度はイランの油田開発に挑戦だ。日の丸グループを抜けて独立系石油会社と組んだもんだから、通産官僚が敵に回って政治的にも面白いことになりそうな雰囲気。もっと汚いことをやってくれ。

次回いよいよ最終巻。お仕事のスケールも大きくなってラストスパート。

■2018年10月02日 [書籍の類]
不毛地帯 (3)
  • 山崎豊子
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★☆☆

住み込みのベビーシッターを捕獲するため3泊4日で単身フィリピンに乗り込み、義妹を連れて本日無事帰国。これで妻がまた働きに出られるわけよ。ムスッコの世話は任せたぞ義妹。

んで。不毛な地帯の第3巻はフィリピンから帰りの機内で読了。船の確保がなんちゃらしてたと思ったんだけど、気がついたら自動車の外資提携がなんちゃらいう話が始まった。なぜか奥さんが目の前で唐突の事故死という女性関係の倫理リミッター解除イベントも発生したので、今後はそっち方面の期待も高まりますなぁ。そんなこんなで北米支社長壱岐正。せっかく確執が激化していた副社長は心臓が故障。脱落フラグだったら悲しいなぁ。

ここまでの出世伝は戦闘機やって船やって自動車。共通点は、乗り物?

■2018年09月26日 [書籍の類]
不毛地帯 (2)
  • 山崎豊子
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★☆☆

妻の育児休業給付金がついに終了。2度の延長を経て22ヶ月間、働きもせずに得た金額は約180万円。書類作成と職安への提出を自分でやったから手間はかかったけど、元は取れたな。

んで。不毛な地帯の第2巻は第1次F-X売り込み合戦からスタート。防衛庁内のごたごたで同期が自殺したりもしたけれど、主人公は元気です。モデルがモデルだけに政財界の人脈を使いまくる裏工作の出番かと思いきや、さほどダークなことはしないままF-104がさっくり採用されて、そして時は流れ……次長、部長、本部長、取締役の時代が省略されて常務取締役壱岐正へ突入。いちいち反対してくる副社長が邪魔になってきたご様子。

これは副社長を追い落として自分が副社長になる流れやろなぁ。

■2018年09月14日 [書籍の類]
不毛地帯 (1)
  • 山崎豊子
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★★

たまにしか乗らないタントにソーラー充電器を導入。分岐するヒューズがエンジンルーム側にあってしばし悩むも、助手席ドアのサービスホールから回す見事な素人仕事で解決した。

んで。山崎豊子本人は否定しているらしいけど、どこからどう見ても瀬島龍三とゆかいな仲間たちをモデルにした不毛な地帯の話。かなり期待値の高い第1巻は主人公が近畿商事こと伊藤忠で働き始める社長室付嘱託壱岐正と、大本営参謀時代に出張で行った満州でソ連に捕まってシベリアでダモイダモイする長期抑留者壱岐正のダブルストーリーで、さすが安心と信頼の山崎豊子、始まった瞬間からいきなり面白い。壱岐だけに。だはは。

ここから出世街道をばく進する未来が見える。早く次だ、次を読ませろ。

■2018年09月03日 [書籍の類]
栄光の岩壁 (下)
  • 新田次郎
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★★

倉庫に眠っていたEPIA-ME6000がたまたま発掘されたので、ものは試しとWindows2000を入れてSeleniumを動かしてみたら重すぎて全然ダメで諦めた。次の古代の遺物、出てこいや!

んで。見事にお金を騙し取られて傷心の主人公なのでガチ登山から少し離れての就職編、そして結婚編。これがなかなかドラマチックな展開で面白かった。むしろ山より面白いくらいだったのでこのまま続けてもらって構わなかったんだけど、そういうわけにもいかず山に戻って怒濤の勢いでアイガー北壁撤退からのマッターホルン北壁制覇で感動の大団円。登山用語が全くわからない問題はあったけど、これは間違いなく名作ですわ。

モデルの芳野満彦氏は数年前までご存命だった模様。それがなによりの後日譚だ。

■2018年08月27日 [書籍の類]
栄光の岩壁 (上)
  • 新田次郎
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★☆☆

黒翼猫神様のお導きにより、Windows2000でTLS対応のFirefox31を動かすことに成功した。あとはSeleniumをどうにかすればスクリプト鯖を延命できるはず。ゴールは近い気がする!

んで。八ヶ岳でちょっと無茶して遭難した時の凍傷で両足の指だの踵だのを失くしちゃったけどそれでも山が好きすぎて登り続けるクライマーの話。終始淡々とした文章、舞台は基本的に極寒の山中、なのにアツい。これぞ新田次郎よ。純朴で気持ちのいい山男たちばかりの中、ちょこちょこ絡んでくる津沼春雄というキャラが悪いことばっかして場を引っかき回すのもアクセントになっててグーよ。出てきた瞬間イベントフラグが立つ有能。

そんなこんなでヨーロッパ遠征費を丸ごと春雄に騙し取られたところで下巻へ続く。

■2018年08月17日 [書籍の類]
植村直己・夢の軌跡
  • 湯川豊
  • 文春文庫
  • 古本
俺満足度:☆☆☆☆

おむつ可のプールを求めて辿り着いた瑞穂町営プールで、スマホ持ち込みへの警戒っぷりに驚かされた。仕事用のガラケーは許可してもらえて助かったが、ピリピリしすぎじゃない?

んで。植村直己の知り合いだか友達だか支援者だかわからないけど、そんな感じの人間が書いた植村直己の人となりの話。極々まれに興味を引かれるエピソードもあったにはあったんだけど、基本的にはとりとめなく同じことを繰り返すばかりで、とにかく退屈の一言。植村直己なんてどう書いても面白くなりそうなのに、なんでこんなに退屈なだけの本にしかならなかった理解に苦しむよ。これじゃ偉大な冒険家が浮かばれない。

植村直己とはなんの関係もない俺だけど、故人の偉業に水を差された気がして不快。

■2018年08月08日 [書籍の類]
アイヌの碑
  • 萱野茂
  • 朝日文庫
  • 古本
俺満足度:★★★★

面白いという噂を聞いたのでアニメ「STEINS;GATE」を観てみたら一気に完走してた。ずっと酔っ払ってたからよく理解できてないしストーリーも思い出せないけど、すごく面白かった。

んで。タイトルからして明らかにつまらなそうだけど「ゴールデンカムイ」をより楽しむための修行なのだという覚悟で読んでみたら、興味深い話ばかりでアイヌ舐めてましたごめんなさい。アイヌ最後の世代ともいえる人の自伝で、意外なほどに文章が丁寧で読みやすい。せっかく存在した文化なんだから、少しでも残せたらいいね。ヒンナヒンナ。あと、若い頃の著者が昔のハリウッドスターばりのイケメンだった。やるじゃんアイヌ。

そもそもなんでアイヌって差別されてるの? アイヌの血とか逆にかっこいい気がするんだけど。

■2018年08月01日 [書籍の類]
チャイコフスキー・コンクール ピアニストが聴く現代
  • 中村紘子
  • 新潮文庫
  • 古本
俺満足度:★★★★

あまりの暑さに耐えかねてエアコン24時間稼働中。こまめに切ってた去年に比べれば電気代はかかるんだけど、その差は僅か7%。うーん、これはもう、つけっぱでいい気がするね。

んで。中村紘子が第8回チャイコフスキー・コンクールの審査員をやった時のエピソードいろいろな話。第20回大宅賞受賞作。ピアノどころか音楽自体わからないし興味すらほとんどないんだけど、それでも面白かった。ピアニストが本業なのに文章も上手いんだから偉いもんだ。音楽に限らずなにかに打ち込むという気持ちが理解できない俺には、コンクール出場者の必死さが羨ましく感じられた。気がする。かも。ウソかも。ウソだな。

ふーむ、なんだかクラシック音楽のコンクールに興味が湧いてきた!(小一時間で忘れる)