- 山崎豊子
- 新潮文庫
- 貰い物
知らないうちにムスッコ(3才)がYouTubeに自撮り動画をアップしてた。本人も再現できないテキトー操作が奇跡を起こした結果、動画7本公開中。チャンネル登録者が6人いて笑う。
んで。ギスギスどろどろ相続劇。ちょい厚めの文庫とはいえ1冊で完結する豊子作品を読むのは今回が初めて。代々女系が継ぐ老舗問屋の旦那はんの遺産を巡って三姉妹と番頭が化かし合った果てにお妾はんが秘密兵器の遺言書を投入して逆転勝利、女系終了宣告も飛び出してのハッピーエンド。1冊完結とは思えない濃厚さは、さすが豊子。読み終わるのに1ヶ月以上かかったのはコロナとGWで電車に乗る機会が激減したのと、従妹の結婚で生きる意味を見失ってたから。
本棚を確認したら未読の豊子がだいぶ揃っていたので、しばらく豊子の予定。
- 杉本良夫
- 岩波新書
- 貰い物
従妹から結婚式の招待状が届いた。いつかこんな日が来るんじゃないかと恐れていたんだ。ショックで吐き気が止まらない。眼瞼ミオキミアも発症。なんで相手が俺じゃないんだ!
んで。オーストラリアで暮らした6000日の話。ちょうどオーストラリアに住んでた時期に出た本みたいだったから読んてみた。時代が変わっちゃってるし、それよりなにより著者が比較社会学の学者だから面白いことは全く書いてなかったけど、イーデンとかカウラとか行ったことある場所がちらほら出てきて懐かしかった。この頃のオーストラリアは今と違って物価激安だったから、バブルで金持ってた日本人にとっては天国みたいなとこだったよなぁ。ひたすら懐かしい。
戻れるならオーストラリア時代に戻りたい。今さらだけど、やり残したこと全部やりたい。
- 前川健一
- 講談社文庫
- 古本
コロナで卒業式がなくなって悲しいというニュースを見るけど、転居・入試・就職の都合が的確に重なって中高大とも卒業式に出られなかった俺よりはマシだ。式がないなら諦めもつく。
んで。アジアの路上の話。このところの流れから大きな期待を持たずに読んでみたら、けっこう紀行文してくれていたのでホッとした。1990年あたりのアジア貧乏旅がメインで、食事ネタが多いのが嬉しい。結局、紀行文で一番重要なのは食い物だからな。それに、ちゃんとフィリピンに行ってたのも偉い。押さえるところを押さえてる。文章が物憂げでとても楽しそうな旅とは思えないんだけど、その妙にダウナーな雰囲気も貧乏旅にマッチしてる。当たりの部類。
なんだかフィリピンに行きたくなってきたなー。でもコロナがなー。残念だなー。
- 下川裕治
- 講談社文庫
- 古本
世界中、新コロに過剰反応なんじゃないかなぁ。ほとんどの人は無症状なんでしょ。高齢者に関しては天寿ってやつよ。少子高齢化で年金も先行き怪しいし、この機会にいっそのこと。
んで。貧乏旅行ハウツー小ネタ集の続編。これもタイトルと表紙から紀行文だと思ってたんだけど、中身は前作同様なのでがっかり度も前作同様。東南アジア諸国の原住民の生き方が垣間見える点はいいんだけど、やっぱりこういう細切れ感のある構成は好きになれない。文体も好みではない。あと、アジア系の本にはフィリピンが出てくるのを期待してる部分が大きいんだけど、これっぽっちも出てこなかったので残念度アップ、評価ダウン。うーん。
こういう内容だと知ってれば手に取ってなかった。予想を外した俺の負け。
- 下川裕治
- 講談社文庫
- 古本
花粉症がものすごい。今年は飛散量が少ないなんてウソだね。俺の花粉センサーにはビンビン来てる。ここ数年で最高の反応。薬もろくに効かない。この世の杉を焼き尽くしてぇー。
んで。貧乏旅行ハウツーの小ネタ集。このタイトルでこんな表紙だからバックパッカー的なアジア紀行文だと思っちゃったわけ。まぁ、バックパッカー的という部分だけはあってたんだけど、まさかの小ネタ集でがっかり。話が細切れなの好きじゃないんだよな。文章は普通に読めるんけど、文体が退屈で盛り上がりに欠ける。どうしよう、いいところが見つからない。おまけにアジアだけじゃなくアフリカでのエピソードもばんばん出てくるタイトル詐欺。うーん。
タイ人の不法就労を助けてたことも書いてた。なんだこいつ、頭わいてんのか?
- 西畠清順
- 徳間文庫カレッジ
- 貰い物
倉庫を間借りしている本屋の社員が退職。深くは聞かなかったけど会社都合の解雇らしい。業界はこの先も右肩下がり確定だし、俺の通販も絶不調だし。明るい話題がどこにもない。
んで。プラントハンターのお仕事紹介。世界中を駆け回って、植物を探し、採取して、枯らさずに持って帰る。こんな仕事があるなんて今まで考えたこともなかった。俺は植物のことをほとんど知らないし正直それほど興味もないから、取り上げられてる植物の価値とかプラントハンターという職業の意味を理解したとは言い難いけど、植物畑の人にとっては相当に面白い世界であろうことは想像できた。そしてなにより、誠実な文章がとてもよい。
この本は、ムスッコがもう少し大きくなったら読ませてやりたい。世界が少し広がる。
- 野田知佑
- 新潮文庫
- 貰い物
ニュースが新コロばっかりで、さすがに飽きてきた。特にダイヤモンド・プリンセス。横浜港からの中継映像なんてどこに需要があるのか。事態に動きがあったときだけ知らせろ。
んで。カヌー川下りエッセイ。軽妙で読みやすかったけど、それだけ。あっちこっちの川に行った時の思い出なわけだけど、各エピソードが短い。短すぎる。始まったと思ったらすぐ次の川に飛んじゃって、落ち着きというものがない。同行者とのやりとりも中身がなくて邪魔。断片の羅列ではなく、もっとちゃんと川と旅のことを書いてほしかった。それとも、本当にこれくらいしか書くことがない薄い旅ばかりだったということなんだろうか。
きっぱりさっぱりした文章には好感が持てただけに、これはもったいない。
- 松井やより
- 岩波新書
- 貰い物
ムスッコが見てるYouTubeからたまに聞こえてくる ♪たったったったっ タシケント かたかたかたかた お片付け♪ というプラレール関連と思わしき歌。唐突なタシケントが謎すぎる。
んで。女がつくるアジアの話。フィリピンのこと書いてないかなーと軽い気持ちで読んでみたら、センスのない言葉遣いと気持ち悪い主張のオンパレードで、権利の意味を履き違えたあげく金持ちが悪い日本人が悪いとミスリード。この鼻をつく悪臭はもしや、と思ったら案の定、元朝日新聞だった。特定のNGOを不自然に持ち上げてるのでググってみたら、こちらも当然お仲間のサヨク団体。ある意味わかりやすくて嘲笑っちゃうけど、サヨク臭で吐き気がする。
こんな女たちがつくるアジアが存在しているサヨク脳って、純粋に病気だろ。
- 群ようこ
- 新潮文庫
- 貰い物
新型コロナが流行っているらしい。トヨタ車みたいだけど肺炎になるらしい。肺炎怖い。春節だし日本でも流行するかもなぁ。そんで東京オリンピックが中止になったら面白いなぁ。
んで。グループ旅行エッセイ。アジアってことで読んでみたけど、行き先は香港・マカオ、ソウル、大阪だけ。うーん、確かにどれもアジアではあるけど、特に変わった場所でもないし、数が少なすぎない? では行き先が少ない分、各都市での内容が濃いのかというとそんなこともなく、同行者とのドタバタばかりで場所なんてほとんど関係ないお友達日記だった。その土地ならではの物なり出来事なりを読みたかったんだけど、これは完全に選択をミスった。
あとさ。どう考えても大阪編は場違いだよね。確かにアジアだけど、国内じゃん。
- 石井光太
- 新潮文庫
- 貰い物
かなり久しぶりに包丁を研いだらとてもいい感じに仕上がって超切れるようになった。そういえばちょっと前に砥石の目直しをしたような記憶。この切れ味がずっと続けばいいのに。
んで。ムンバイで物乞いしてる浮浪者向けにチャイルドがレンタルされていて、あまつさえそのチャイルドは故意に片輪にされているという噂を小耳に挟んだ著者がその真実を追って東奔西走した紀行文。なにせインドの浮浪者たちが主役だから出てくるもの全てが汚い。文字で読むだけでもけっこうヤバいくらい汚い。でも怖いもの見たさというか汚いもの見たさの見世物小屋みたいで面白かった。こんな人たちが存在するなんて世界は広いぜ。
俺はフィリピンですら汚さ限界突破してるからインドは無理そう。日本人でよかった。