そんなこんなで大晦日まで仕事が詰まってて冊数を稼げず終いだったけどしょうがない。諦めて読んダラ日記の4年目を振り返ってみる。
・書籍:121冊
・雑誌:それなり
・漫画:多数
長期休暇を取りすぎた影響なのか、文庫&単行本の冊数が過去最低で不完全燃焼。雑誌と漫画は変化ナシ。
2007年もダラリと読むよ。んではまた来年。
- 保阪正康
- 文春文庫
- 古本
年賀状をやっとの思いで発送完了。これで年内の仕事は終わり。と思ったけど明日まで仕事だった。頑張ろう。
んで。瀬島龍三。若いうちから大本営作戦課で活躍した元エリート参謀で、戦後シベリアに抑留されながら東京裁判でソ連側証人をしたり、帰国して伊藤忠で大出世したり政治に口を挟んだりというスゴい人だった。この本ではネガティブ面が強調されてたけど、格好いいぞ瀬島龍三。汚いことしてそうで。
ちょいとwikiったら没年月日が空欄だった。もしかしてまだ生きてる人? 明治生まれだぜ?
- 田崎史郎
- 文春文庫
- 古本
今週は休み。気ままにぐったりしてたら今年も残り10日。慌てて年賀状の図案を考えた。でも出てこねぇ。往年の漫画やアニメをネタにすると決めてるんだが、猪なんて思いつかねぇよ。
んで。なんの興味もないのに政治物。金丸が東京佐川から金もらったら竹下派が分列した話。ドロドロした人間ドラマは部分的に読めたけど、政治家の話なんて面白いわけがない。権力欲だけの馬鹿ばっかり。なにが「死闘」か。くだらねぇ。
それにしても政治家ってのは、税金で食わせてもらってるのにいいご身分だわなぁ。俺もなりたい。
- 湯谷昇羊
- 文春新書
- 古本
PCに向かう時間が長すぎて腰が痛い。そんな時、納戸の隅のバランスボールが目に入った。OAチェアの代わりに使ってみたら調子いい。いつもユラユラ出来るから落ち着きのない俺にピッタリ。
んで。国産ブランドJCBが独自路線で国際展開して大変だった話。クレジットカードに興味があるわけじゃないから期待してなかったんだけど、面白かった。JCBアツい。国際ブランドとカード発行会社の違いすら理解していなかった人間が読んで面白いと感じたんだから大したもんだ。
VISA提携がメインカードな俺だが、これからはJCBも使ってあげたい気分。去年メルボルンのレストランで「これはクレジットカードですか?」って訊かれたけど。もっとガンガレJCB。
- 堀和久
- 文春文庫
- 古本
母校の高校からOB会の会報が届いた。なんか共学になってた。なんたる暴挙! まだ女子の数は少ないみたいだが羨ましい嘆かわしいので寄付金など絶対に出さん。
んで。唐突に歴史物。山本勘助とか黒田勘兵衛、竹中半兵衛といった有名軍師から山中鹿之助、明智光秀、真田幸村みたいな軍師っぽくないのまで14人の戦国武将が取り上げられてて普通に面白かった。基本的に史実の探求より面白さ優先。実際に能力があったかはさておいて、みんな主人思いの優秀な武将だったという娯楽小説。イベントシーンのみの短編だからサクサク読めた。
俺ご贔屓の伊達は片倉小十郎景綱だった。安易すぎる。伊達の真の軍師は伊達成実だろう? だってトレードマークが毛虫だし。戦争大好きだし。ムカつくと家出するし。両親は叔父と姪だし。三浦友和だし。ポイント高すぎだぜ成実。
- 秋山裕一
- 岩波新書
- 古本
死ぬ気で在宅仕事に区切りをつけて無事に通勤再開。しかし週末に2回くらい死んだので仕事中ずっと眠い。とにかく眠い。別件の影響を職場に持ち込むのはよくないので以後気をつけますので今日は寝ていいですか?
んで。流れのまま酒。著者は前回読んだ坂口謹一郎の教え子らしいのだが、面白さは師匠を遥かに超えていた。余計なことを書かないのが偉い。復習すると、よい酵母を培養したのが「酒母」または「もと」。昔ながらの「生もと」と乳酸添加する「速醸もと」がある。「生もと」では寒いなか混ぜ混ぜする「もとすり(山卸)」という作業があり、水麹で山卸と同じ効果を出すのが「山廃仕込み」。すごく勉強になった。
なんだか久しぶりに日本酒を飲みたい。具体的に言うと純米じゃない大吟醸を。あさ開の手作り大吟醸が安くて美味かったので誰かくれ。
- 坂口謹一郎
- 講談社文庫
- 古本
このところ家で朝まで仕事することが多い。徹夜明けの楽しみはFoxFMの「The Matt & Jo Show」だ。もうGotcha Call面白すぎだって。Matt Tilleyスゲェなー。
んで。発酵&醸造の世界的権威だったらしい東大名誉教授の酒エッセイ。味の流行や合成酒への期待感に時代を感じた。酒飲みのくせに酒のことを全然知らない俺にとって、前半の世界の酒の歴史とか醸造方法の話は勉強になった。面白くはなかったが。中盤以降は講演を文字に起こしたものとか酒に関係ある俳句短歌の話題が続く。著者は歌人でもあったと言われても興味ないし、寄せ集めにもほどがある。
日本酒にも古酒があるべきという主張には同意しかねる。日本酒に限らず酒は新しいほうが味が尖ってて旨いのだ。
- 筒井康隆
- 新潮文庫
- 古本
忙しい。通勤仕事とは別件の在宅作業で、昨日からずっとPerl&JavaScript三昧。19時間ぶっ続けでやって進捗30%。なのに締め切りは明日。先が見えねぇー。
んで。変わり種の動植物から話を拡げたエッセイ。古い本だけに生態に関する解釈が古めかしかったけど、筒井エッセイのわりには普通に読めた。印象的だったのは「トリフィド」の項。そこに出てきたJ・コリア作「みどりの想い」という短編小説が思いっきり「メタモルフォセス群島」に影響を与えていたのでショッキング。
筒井の最高傑作と信じている「メタモルフォセス群島」に元ネタ的なものがあったとは。やるなJ・コリア(知らない人)。
- 本川達雄
- 中公新書
- 古本
開発中のWebアプリが重いのでPostgreSQLを速くしろとの指令が下った。RDBMSは全然知らないので勉強しているふりをしているここ数日。こういう仕事は楽しい。
んで。今さら読んだ。動物の時間が体重に比例する話。時間だけじゃなくエネルギー効率や移動速度、構造なんかも体重と比例関係にあるという展開で、途中少々ダレたもののかなり面白かった。中でも微生物の鞭毛・繊毛とレイノルズ数の関係と、呼吸系・循環系と酸素の拡散に関する話がスゴかった。計算式は無視したが、生物が物理法則に縛られていることは理解したぞ。終盤は昆虫、木とサンゴ、棘皮動物それぞれの構造について。ここが一番楽しかったかも。
こんなにエキサイティングな本だと知っていれば、もっと早く読んだのに。