- 河井智康
- 岩波新書
- 古本
苦闘の末トラブルの再現性を解明したので、ようやく勤務が通常態勢に戻った。今日は5時間だけ働いてサクッと帰宅。ラクでいい。
んで。流れのまま水産モノ。94年刊行ということは俺が水産学を勉強してるふりをしていた頃の本ということになる。当時は水産に興味なかったから全然知らなかった。中身は日本漁業の置かれている状況とか問題点とか将来への提言とか雑感とか、要するに漁業概論。資源量の計算が荒っぽい、漁具漁法の話がない、といった問題はあったけど、論旨は明快で比較的読みやすかった。試験も単位も気にしなくていい今、水産学など恐れるに足らない。
俺は全く知らなかったが、ググったら実は魚種交替論を提唱した有名な先生だった。護憲派のアカだった。息子に刺し殺されてた。さすがアカ。
- 足立倫行
- 新潮文庫
- 古本
激務の元凶だったトラブルの発生条件をやっと掴んだ。完璧に掴んだ。もういつでも好きな時に好きなだけ再現できる。だから解放してくれ!
んで。日本海のイカについて書かれてるような予感はあったんだが読んでみたら日本海のイカについての話だったのでつまり日本海のイカだ。日本人が大好きなイカを通して日本人の姿を、えーと、まぁなんだ、そういうわけで各地のイカ釣り漁船に同乗したルポ。凄まじく面白かった。対馬から始まり境港、越前、能登とイカの群れを追って北上し、クライマックスは1ヶ月間に渡る沖合操業。漁の様子はもとより漁師の生活にも触れていて水産好きには堪らん。
最初、文章が感傷的に過ぎるような気がしたんだけど、実はそれこそがポイントだった。漁業にはセンチメンタリズムがよく似合う。
- 小出康太郎
- 新潮OH!文庫
- 古本
週が明けたらほとぼりも冷めているに違いない、と期待してたんだけど全然そんなことなく普通に忙しい。俺は1日6時間も働けばお腹一杯なんだが。
んで。漂流モノ。『無人島に生きる十六人』とか『たった一人の生還』みたいなレベルを期待したがハズレだった。ダイビングを甘く考える人が増えたの自然破壊がどうしたのいう脇道の話ばかりが多くて、肝心の漂流はスケール小さい。流された、漁船に拾われた、助かった。終わり。
ダイビング以外の知識は乏しいようで、太陽光について「波長の長い青、藍、紫」「短い波長の色、つまり赤、橙、黄」などという斬新な説を披露する始末。困ったなぁ。
- 田村京子
- 集英社文庫
- 古本
週末突入。嬉しくてゴロゴロしてたら別件の在宅作業が入ってきて微妙に鬱。でもきっとすぐ終わるから明日の夜でいいかなぁ。明日の夜でいいよなぁ。
んで。流れのまま南極。商業捕鯨の末期、船団医として南氷洋に出漁した女医さんの航海記。操業の様子が興味深い。しかも文章が上手い。鯨いいなぁ。食いてぇなぁ。と思いながら一気に読んだ。素直に面白かった。
最近の捕鯨の状況を調べてみたらグリーソピースが調査捕鯨を邪魔してたので日本鯨研で抗議署名しといた。牛肉輸出国に躍らされてる連中が俺から鯨を奪おうだなんて許せん。今度邪魔されたら捕鯨砲で撃っちゃえよ。
- 西村淳
- 新潮文庫
- 古本
帰宅が2400時を過ぎる日が続く。午後出勤だから稼働時間は普通なのかも知れんが、もう過労死寸前。今頃は冬休みを満喫中のはずだったのになぁ。
んで。南極越冬物。支援要員としてドームふじ基地に送り込まれて越冬した人の話。料理人かと思ったら海保の主計士だった。舞台は第38次越冬隊。不肖の『南極観測隊ニ同行ス』と同じ隊だ。南極観測隊員は「普通の人の集まり」なのに「彼の本の中では、みんなが道化となって」いて悲しかったそうで、まさか不肖の爆笑エピソードはウソだったのかと心配になったが、そんなことなかった。この本でもみんな全然普通じゃねぇ! 文章は下手だが勢いがあって面白かった。笑った笑った。
南極は我が人生の夢トップ2に入る。涼しそうだから。ちなみにもう1つの夢は二輪でパリダカ。正直どっちも無理っぽい。
- 祖父江孝男
- 新潮OH!文庫
- 古本
明日から2ヶ月の冬休みに突入! とウキウキしていたら急遽1ヶ月の契約延長が決定。よく理解できないんだが、これはつまり仕事続行ってことか? モチベーション上がんねぇー。
んで。真面目な『ぷりぷり県』って感じでけっこう楽しめた。NHK放送文化研究所によるアンケートの結果をベースに各県の傾向がザックリと。県よりも地域とか地方で考えたほうがしっくりきそうな気もするが、なかなか興味深かった。我らが埼玉県はというと、特徴ナシ。「自分の県が好きですか」にYESと答えた人の割合は全国最低とキタ。なんと嘆かわしいことよ。
俺は好きだぜ埼玉県。
- 藤田紘一郎
- 小学館文庫
- 古本
RPMを自作したくなったのでSPECファイルのお勉強。うむ、面白い。面白くてアッという間に時間が過ぎる。
んで。カイチュウ博士改めウンコ愛好者の清潔否定本。言ってることは『パラサイトの教え』と同じで、要するに“昔は汚かったから良かった、今は清潔だからダメ”という感情論。過度の清潔が生み出した病気にアレルギー疾患の他、なぜかエイズが挙げられてた。清潔にしてるとエイズになるという話は初耳だ。行き過ぎた清潔に警鐘を鳴らしたい気持ちはわかるが、だからといって無茶やウソを書いていいとは思わない。科学者としての見識を疑う。
寄生虫の本は面白いけど、こういうのを読んじゃうとちょっとね。
- 青木邦弘
- 光人社NF文庫
- 新本
2年ぶりで入間航空祭を見物。電車より原チャのほうが早いとわかったが、もう行く機会はなさそうだ。T-4飽きた。
んで。新本で中島飛行機物。キ115(剣)の主任設計者が書いた本だというから読んだのに、翼面荷重による日独英の戦闘機比較という既に語り尽くされた話ばかりで中島の技術者ならではの話はほとんどなかった。期待した剣についての記述は巻末のオマケ程度。意味のない本を読んでしまった。
おまけにググってたらClassical Airplane Museumというサイトに剣の話が全文掲載されてるのを見つけちゃった。金返せ!
- 唐沢俊一
- ハヤカワ文庫
- 古本
金曜日なので隣のチームの人と飲んできた。居酒屋だけのつもりが、酔った勢いでキャバクラはしご。贅沢しすぎた。
んで。雑学の人のデビュー作らしい。唐沢家は薬局だったらしく、それなりに詳細な薬局の姿がそれなりの説得力で語られていてそれなりに楽しめた。でももっとディープな話を期待していたので、なんか裏切られた気分がなきにしもあらず。期待しすぎなのかなぁ。
これならなをさんの勝ちだな。
- 丸谷馨/夏目房之介(絵)
- 朝日文庫
- 古本
今日の晩飯。サンマの刺身、塩鮭、炒り豆腐。ビールと発泡酒350mlずつ、麦焼酎お湯割り1杯。締めは自然薯のとろろ飯。ちょっと野菜不足。
んで。タウンページに載ってるマイナーな職業をレポートしたコラム。建物を移動させる「曳家」、木工職人「指物師」あたりは普通に興味深かった。「鑿井」を“さくせん”と読むことなど普通に勉強になった。後半はネタ切れっぽかったけど普通に読めた。
とにかく普通だった。物凄く普通。あまりに普通すぎて普通に驚いた。それくらい普通。










